月別アーカイブ: 2023年12月

畑のアスリート

今年も掘り立て人参の
ご注文をたくさんいただきまして
誠にありがとうございます!


今年も美味しく育っていますので、

ぜひ旬の時期にたくさん召し上がってくださいね!

我が家も毎日人参食べています。

 

さて、本日は時は遡ること、
10月のにんじん畑の様子を
お届けします。

 

 

10月になると、
気温が下がりようやく
秋らしくなってきました。

 

人参は盆が明けてから
9月の中旬頃までに
種を蒔くのがセオリーです。

 

実は暑さが苦手な人参。

 

今年は9月の残暑が厳しかったので
発芽不良が起きた圃場もあり、
種をまきなおしてカバーしました。

 

今年は全国的に気温が高く、
干ばつや高温障害がでた地域も
あると聞いています。

 

このような激しい気候変動は
人間にとっては辛いことが
ほとんどですが、
だからこそ、作物が普通に育って、
お腹が満たされるほど
食べられるという日常が
本当にありがたいと実感できます。

 

そんな中、スクスクと育った人参が
間引き段階に入り、
近隣の直売所限定で
葉付きミニ人参を出し始めました♪

 

出品すると
すぐに完売してしまうほど
好評で嬉しい限りです。

 

我が家では食欲が増す秋に、
必ず食べないと気が済まない
「人参の葉のかけ揚げ」
を作りました。

 

小海老とゴボウと人参の葉で
最高に美味しいです!

 

そして、こんなエピソードが・・

 

農場長はアスリート!?

 

近隣の農機具屋さんの担当者さんと
お話しする機会がよくあります。

 

ある日、
人参の種まきをしている時に
たまたま来訪された担当者さんが
農場長を見て、
「まるでアスリート!
これできたらこれから何でもできますね!!」
と興奮気味に叫んでいました。

 

というのも、
広大な土地を手押しの
種まきゴンベエという
器具を使って何往復も
していたからです。

 

 

「昔使っていた機械を貸すから
試しに使ってみるといいよ」

 

というお声もいただけた様で
皆さんの優しさに感動しました。

 

農家さんはそれぞれ知恵を絞って、
時に手作りで作業機械を
作ったりしています。

 

そんな先人たちの努力を
もっともっと知っていき、
作業効率化をこれからも
図っていきたいと思っています!

 

最後までお読みいただきまして
誠にありがとうございます。

 

 

 

稲は一体、何変化!??

今年は、お米栽培の規模を広げて
力一杯注力した年となりました。

一般的なお米栽培では、
農薬や除草剤の使用が
当たり前です。

「農薬と除草剤を使用しないで
お米を育てています」

と言うと、
「ようやるね〜(よくやるね)」

とほぼ100%の方から言われます。


それくらい、

農薬と除草剤を使用せずに
お米を育てることは「とても大変」と
農業関係者なら口を揃えて言うでしょう。

そんなお米は、時代を遡って
考えると、日本人の命を
紡いでくれた尊い存在だと言うことが
わかってきます。

今日は、

「稲」から生み出される豊かな資源

についてお話ししたいと思います。

「お米」は、ご存知の通り
「稲」から収穫されます。

稲はイネ科の栽培一年草で、
その種子が米です。

お米部分だけでなく、
ヌカやもみ殻、
ワラなどは日本の文化に
無くてはならない様々な
資源として活用されています。

——————————
白米になるまでの流れ
——————————

田んぼに植えた苗が
成長・成熟すると、
穂から「もみ」が実る。

  ↓

収穫期に刈り取られると、
もみ」は脱穀(だっこく)される。

  ↓

くきや葉の「わら」の部分が
取り除かれる。

  ↓

もみすり過程で
「玄米」と「もみがら」
に仕分けされ、
この玄米が精米されて
「精米(白米)」と「ぬか」に分かれる。

そして、
精米までの工程で分かれる
「わら」「もみがら」「ぬか」
なども生活に役立つ資源
として活用されています。

 

↓↓↓↓↓

 

======

======

ご飯、赤飯、もち、団子、
煎餅、おこし、酒、甘酒、
醤油、酢、玄米茶、味噌など

 

======
ぬか
======

飼料、発酵材料、肥料、
石鹸、化粧材、菌床など

 

=======
もみ殻
=======

農業の肥料として、
もみ殻薫炭、燃料など

 

=======
わら
=======

飼料、肥料、縄、田原、
畳、壁材、屋根材、草履、紙、燃料など

 

「もったいない精神」が
生み出す素晴らしい文化

今から300年ほど前の江戸の町は、
人口100万人を超える
大都市だったそうです。

 

しかし、利用できる資源は
限られていたため、
人々が当たり前のように
「もったいない精神」を持ち、
ものの形がなくなるまで
有効活用していたといわれます。

 

稲の有効活用はまさにこの
「もったいない精神」が
生み出した文化と言えるのではないでしょうか。

 

現代の私たちも
先人たちの知恵を受け継いで、
また次の世代にもしっかりと
この素晴らしい文化を継承していきたいものです。

 

 

 

 

追い風の有機農業

年末ムードが漂ってきました。

12月の土日はやることが
多くてなぜか気忙しいです(^o^;)

少し休憩できる時にぜひお読みください♪

さて、今日は今話題の
『みどりの食料システム戦略』
について少しだけお話ししたいと思います。

知っていますか?
みどりの食料システム戦略

 

 

日本の年平均気温は100年あたり、
1.28度の割合で上昇しています。

2020年の日本の年平均気温は
統計を開始した1898年以降
最も高い値だったそうです。
(2021年は過去3番目に高い値)


また、農林水産業は

気候変動の影響を受けやすく、
高温による品質低下などが
既に発生している地域もあります。


さらに、

全く雨が降らないと思いきや、
一気に1時間の降水量が
50mmを超えるなど
雨量の大幅な偏りが起きています。


自然災害の影響を

最も受けやすいため、
ますます厳しい農林水産業ですが、
生産者の減少や高齢化も深刻な問題です。


これらの問題に向き合うべく、

令和3年4月に策定された政策、
それが「みどりの食料システム戦略」です。


自然環境が崩壊してしまったら

作物は育てたくても育ちません。


持続不可能になってしまいます。


環境負荷を軽減し、

持続可能な農業になり得る
有機農業を、国をあげて
推進していく時代に突入しています。

————————————-
みどりの食料システム戦略
2050年までに達成したい
農業生産分野の目標
————————————-

(1)
農林水産業のCO2排出
ゼロエミッション化の実現


(2)

化学農薬の使用量を50%低減


(3)

輸入原料や化石燃料を
原料とした化学肥料の
使用量を30%低減


(4)

耕地面積に占める
有機農業の取り組み面積の
割合を25%(100万ha)に拡大


▼詳しく農林水産省のHPをご覧ください。

https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/

****

当農園はもともと、
農薬や化学肥料を使用しない
農産物の栽培をしていますので、
それほど大きく変える要素はありませんが、

一般栽培を行なっていて
意識の高い農家さんは
少しずつ環境保全型農業へと
シフトチェンジしていると聞きます。

———————————–
求められる時代だからこそ、
生産力をしっかりとつけていく
———————————–

有機野菜は高価という
イメージが強くあると思いますが、
それにはしっかりとした
理由があります。


農薬や化学肥料を

使用していないため、
一般栽培よりも手間暇がかかり
土づくりにも時間をかけていて
栽培方法が全く違うからです。


有機農業を今後社会的に

広めていくためには、
生産者と消費者・事業者等が
手をとり合って実現していく
流通の仕組みが必要だと感じています。


私たちははとにかく

生産能力向上に努めて、
美味しくて安心安全な
野菜をお届けできるよう
励みたいと思います!