月別アーカイブ: 2023年11月

手がかかる子ほど可愛い・・!?

段々と朝晩の冷え込みが
グッと強くなってきましたね。


それでも日中は

陽の当たるところであれば
ポカポカして気持ちが良いです。


とはいえ、

寒暖差が激しいので
ご体調には十分に
お気をつけくださいね!


さて、今日は月末のブログ

なので、にんじん畑成長記を
お届けします。


時は遡ること・・・

9月のにんじん畑の様子

9月も引き続き、
人参の種まきが続きました。

 

今年は本当に『酷残暑』
と表現するのがぴったりなくらい、
9月に入っても日中の気温が高温でした。

 

だんだんと「毎年の気候」の
常識が通用しない気候
となってきているような気がするので、
しっかりとその気候変化にも
対応できるように
対策をとっていくことが
必要だと感じた9月でした。

 

そんな中、人参の芽が無事に
顔を出してくれると
本当にホッとして思わず
ヨシヨシと撫でてあげていました。


【重要な草取り作業】

当農園の栽培方法は、
農薬や除草剤を一切使用しないため、
除草作業は欠かせません。

7月から8月にかけて行ってきた
「太陽熱養生処理」を行ったとしても、
どうしても退治できない種類の
草があるのです。

 

9月はまだまだ暑い日が続くため、
草の勢いが強いので
急いで除草を行っていきます。

ここでちょっとだけ
ミニ講座です♪


題して、

教えて!農家さん!
なぜ草取りが必要なの?


人参は草とともに育ちます。

そして、
通常の一般栽培では
除草剤を使用しますから、
草取りの手間はありません。


しかし、当農園では使用しないため、

「太陽熱養生処理」を行った上で、
それでも生えてくる雑草を
抜いていく必要があります。


なぜ除草が必要か?というと、

草に覆われたままだと、
人参の芽に日光が当たらなくなり、
徒長(とちょう)してしまい
その後の生育に悪影響だからです。


また、草に害虫がよってきたり、

風通しの悪さを引き起こす
原因となるのです。


人参の初期生育には

適度な日光と程よい水分が
必要なので草の管理はとても重要です。

 


農薬や除草剤・化学肥料を
使用しない有機農業は
手間がかかりますし
土づくりにも時間がかかります。

 

しかし、その分安心できて
味にもご満足いただける農産物が
生産できると実感しています。

 

これからも、生産者としての
歩みを皆さんにご報告していきますので、

一緒に農産物を育てているような
お気持ちを楽しんでいただけたらと思います。

 

【写真に驚愕】美味しいお米のために、草を担ぎ出す

日が暮れるのが早くなり、
農作業は17時くらいまでが
限界になってきました。


これからの季節、

気温がグッと下がり
師走に向かって殆どの方が
忙しくなるので車の移動や
徒歩での移動でも事故などには
十分にお気をつけくださいね!

さて、今日は時は遡り、
9月の田んぼの様子をレポートします!

9月の田んぼの様子

⚫︎稲刈り直前の除草作業⚫︎

今年は9月に入っても
真夏のように暑い日が続きました。

お米が輝く黄金色になった
タイミングで収穫です。


その収穫の前に

最後にもう一度
全ての田んぼを周り、
大きくなりすぎた草や
細かい草も手で刈り取り、
田んぼの外へ出す・・
という作業を行いました。


写真をご覧いただく通り、

草がまるで稲のように
長く育っているため、
肩に担いで田んぼの外に出しています。


農薬や除草剤を使用しない時代は

皆こうして草の管理をして、
なんとかお米の生育を守り、
たくさん収穫できるように
努力されてきたんだなぁと
身をもって実感しています。


諸々の作業の大変さを考えると、

農薬や除草剤に頼ってしまいたくなる
気持ちもわかる気がします。


しかし、その一線を越えないのだ!

という決意のもと、

収穫まで辿り着きました。


⚫︎収 穫⚫︎



黄金色になってきた
タイミングで記念撮影♪


収穫機でお米を収穫していきます。

稲を刈り取りながら
ワラの部分を粉砕して
田んぼに拡げていきます。

このワラをしっかりと
来春までに土壌へ分解できるように
10月に入ったら乳酸菌を撒いていきます。


お米は春から栽培が始まると

捉えがちですが、
有機農業の場合、
年間通して田んぼの状態を
しっかりと見守り、
適切なタイミングで
ケアをしていくことが
来年の収穫に大きく影響してきます。


人間が働いていなくとも、

常に土の中の微生物たちは
24時間働いてくれています。


農業をやっていると、

そんな自然界の働きがあるおかげで
私たちは生かされているのだと実感します。

 

 

 

 

美味しい野菜の循環

秋冬の季節となり、
根菜類も旬を迎えて
煮込み料理や
鍋料理などが楽しみですよね。

 

農家になる前は、
野菜のおいしさの違いが
よくわかっていませんでした。


ところが、
毎年農園で栽培される
野菜を食べ続けていたら、
その味に舌が慣れていき、
おいしいかそうでないかが
ハッキリと感じられるようになりました。

 

おいしさの基準は
人それぞれあると思いますが、
美味しく感じるポイントは
『旨み』があるかどうかだと思います。

 

有機野菜は「味が濃い」と
よく言われますが、
「旨みがある」とも言い換えて
表現できるかもしれません。

 

それもそのはず、
野菜は栽培の仕方で
味が全く異なるのです。

 

どういうことかと言うと・・・

 

ここからが大切なお話です。

 

=============
農薬や化学肥料に頼る栽培
=============


▪️化学肥料を使用した土壌

化学肥料や農薬を使用すると
土壌微生物が減少してしまう
と言われます。

土本来の力が発揮されていない状態。

 ↓

▪️必要になる農薬

化学肥料の力で極端に大きく
育てたり、収穫量を上げるので
土壌環境バランスが崩れ、
病害虫が発生しやすくなると
言われています。

だからこそ、必然的に
農薬が必要になってきてしまいます。

 ↓

▪️昔の野菜と比べ下がる栄養価

栄養価が低く、
エグ味があり、棚持ちしない
野菜ができることが多いのです。

 ↓

▪️子どもが嫌がる野菜に・・

子どもは特に味覚が敏感です。
野菜が苦いので嫌いになってしまう
きっかけに・・。


土壌の持つ力を最大限に発揮させる
栽培方法を実践すれば
野菜はもっともっと美味しく育ちます。

私たちの行う有機農業では、
次のような循環が起きています。

 

==============
土の力を最大限に引き出す栽培
==============

▪️丁寧な土づくり

野菜作りをしてくれるのは、
土中の微生物等です。

毎日がんばって働いてくれている
土壌微生物を労い、
活発化しやすい環境を整える
土づくりを行います。

具体的には化学肥料は使用せず、
自然資源を使用した有機肥料
をベースとし時間をかけて行う
土づくりです。

 ↓

▪️必要にならない農薬

土壌環境を良くする視点で
土づくりをしておけば、
野菜の根や葉や茎は強くなります。

つまり、
病害虫の被害を受けにくい
強い野菜に育つため、
農薬が必要ありません。

 ↓

▪️栄養満点な野菜が育つ

農薬や化学肥料などを
使用しないため、
栄養価が高くて、
雑味やエグ味の少ない
美味しい野菜が育ちます。

 ↓

▪️子どもたちが喜ぶ野菜

野菜に甘味と旨みがあるので
味に敏感な子どもたちも
パクパクモリモリ野菜を食べて
笑顔が増えて健康になります。


栽培方法によって
実る野菜の味や栄養価も
違ってくるということなのです。

 

一度食べると忘れられないほどの
野菜の味を毎年更新していき、
飛び抜ける美味しさを
多くの方に感じていただけるよう
日々努力を重ねていきたいと思っています。