スーパーに並んでいる野菜は
大きさも形も割と綺麗に揃っています。
出荷先それぞれに「規格」があり、
どんな形でどれくらいの大きさなのか
基準が示されています。
見た目には揃っていて
綺麗な方が嬉しいかもしれません。
ただ・・・
私たち農家としては
その規格が厳しすぎて出荷できる
野菜が減ってしまう・・・
ということができる限り
無くなって欲しいなぁと願っています。
そこで、今日は
野菜の「個性」について
少し考えてみます。
野菜の「個性」を尊重する社会へ
見た目だけで価値を決めるのは
もったいない!
私たちの農園では、
土に触れ、野菜の成長を見守りながら
「美味しいものを届けたい」
と日々努力しています。
しかし、形が少し曲がっているだけで
「規格外」とされ、
価値が下がってしまう現状に
悲しくなることがあります。
味も栄養も変わらない
これらの野菜は、
私たちが同じ愛情で育てた大切な宝物なのです。
異常気象がもたらす課題
さらに近年、
異常気象の影響で農作物を育てるのが
難しくなっています。
雨が多すぎたり、
日照時間が少なかったり・・・。
そんな中、見た目が少しでも
「基準外」だと、
せっかく育てた野菜が
市場価値を認めてもらえないなんて、
農家としてはとても悔しいです。
しかし、これは農家だけの
問題ではありません。
もしもこの状況が続けば、
農業を続けることができなくなる人が増え、
日本の自給率が
さらに低下する恐れもあります。
美味しく安全な野菜を
皆さんの食卓に届けるためには、
消費者の皆さんの理解と協力が欠かせません。
野菜の「個性」を楽しむ選択を
生産者として美しい野菜を育てる
努力を続けていますが、
消費者としても形や太さの違いを受け入れ、
多様性を楽しむ目を
持っていたいと思うのです。
味は変わらず、
個性豊かな野菜を食べることが
フードロス削減や
持続可能な未来づくりの第一歩につながります。
「形」よりも「価値」を見る社会へ
野菜の規格を見直し、
消費者の意識が少しずつ変わっていけば、
「形」ではなく「価値」を見る社会に
なるのではないかと思います。
それは、人間社会においても
「個性を尊重し合う優しい社会」
を築くヒントになるかもしれません。
出口農園では、
そんな未来を目指しながら
日々奮闘しています。
これからも、
健康と自然の恵みを感じられる野菜を
お届けできるようがんばります!